Echoes

連載mayの山diary

山で過ごす時間の速度は緩やかで、
1日が48時間分くらいあると思う。
さぁ、山を歩こう。

22024.12月〜2025.2月

12月

12/7-8 晴れ、夜以降雪、翌日曇り /くじゅう連山

メンバーは、いつもの福岡在住のPセン、H君、初めましてのNさん、ギャザリングで話した事のあるMさん。ルートは、牧の戸登山口→御池→法華院温泉山荘テン場泊→砂千里→大曲登山口→牧の戸登山口。

久しぶりのくじゅう。今季初の霧氷が味わえそうで否が応でもテンション駄々上がり。

登山口で合流すると「久しぶり!」「初めまして!」の言葉を交わす。この瞬間も結構好き。早速今日の夜ご飯の話を。みんなはチルド鍋を道中購入したらしく、何やら美味しそう。斯くゆう私も鍋を準備したのだけれど。

さて、ぼちぼち出発。向かう方角の山々は白い。眺めが良い場所で立ち止まっては写真を撮る。あぁ、冬が来たんだな。

くじゅう分かれ避難小屋辺り。遠くから私を呼ぶ声が聞こえる。よくよく見るとU子さんっ!駆け寄り、驚きと喜びの声を上げる。それにしても良く気付いたなぁ。U子さんも友人Tさんをアテンド中で、紹介してくれた。避難小屋で皆で小休憩。話が盛り上がりなかなか小屋から出られず。ようやく重い腰をあげ、折角だからと集合写真を撮ってもらう。Tさんの良いカメラで(笑)。また何処かの山で、と挨拶し後にした。

くじゅう連山

御池に近づくにつれて霧氷がもりもりしてきた。御池は僅かに凍結しており、おもわず歓喜の声を上げる。凍結部分の白色と未凍結部分の青色のコントラストが美しい。完全凍結した御池も見に行かなきゃ。

北千里ヶ浜ではPせん劇場が繰り広げられ、皆でイジる。やっぱり面白いわ〜。そうこうしてたらあっという間に法華院温泉山荘のテン場着。テント設営前に真っ先にビールで乾杯。この一杯が堪らなく美味しい。細胞ひとつひとつに染み渡る感じ。このまま飲み進めるとテント設営出来なくなりそうってタイミングでようやく設営完了。まだまだ明るい時間から談話室で本格的に宴会開始。話題豊富な皆のなんでもない話、興味深い話、少し真面目な話...あったかな。とにかく笑い声が絶えない。私は鹿児島名物、名山を僅かながら持参。大好きな鹿児島の良さを知ってほしいなぁ。それだけ。時間はびっくりするほどの速さでそろそろ寝ましょう、とテントへ向かい、おやすみなさいの挨拶をしてシュラフに潜り込んだ。

夜中に強い風の音、雪の降る音で目が覚める。テントのペグが1本抜けたのを感じたけれど、寒くて外に出るのが億劫で無かったことに。暫く寝た後、テントの異変を感じ目が覚めた。雪の重さで居住空間が狭くなっていた。無理矢理起きてテントの外へ。一面雪の世界。抜けたペグを見つけ設営し直し、シュラフへ。雪に囲まれたおかげかなんだか暖かく、すぐに眠れた。

くじゅう連山

翌朝起きると今季初の雪!嬉しくてはしゃいでるのは私だけ。南国鹿児島人だもの、そうなるよね。

皆一緒に談話室で朝ご飯をのんびり食べる。朝のこの時間は、特に緩やかに流れている感じがして好き。そういえば誰1人2日酔いじゃない。大人になったなぁ、としみじみ思う。私は法華院温泉山荘の山小屋だんごを購入。これも楽しみなんだよね。

ようやくぬるっと出発。大曲登山口まで強風に吹かれながら歩を進める。ここから牧の戸登山口までの舗装路が長い。長いよね。H君が、舗装路脇の小さい看板の数字の意味を教えてくれた。知らなかったなぁ。

牧の戸登山口に着くなり、ブルーベリーソフトクリームへ一直線。楽しみにしていたブルーベリーは無く、ミルクソフトクリームを頬張る。少し残念な気持ちは何処かへ吹っ飛ぶ程美味しかった。ここでは皆に鹿児島の名店を散々伝える。味わいに絶対来てね。

いつまでも名残惜しいけれど、またね!と久しぶりに雪残る道路で車を走らせた。

1月

1/1 晴れ /韓国岳

ここ数年初日の出はココ。えびの高原駐車場に到着するも今までにない人出に驚く。サクッと身支度を整えて出発。軽い渋滞気味の登山道を焦らず進む。日の出時刻の30分前には山頂に辿り着きたい派。無事に暗い内に到着。これから贅沢な時間が始まる。と、ふいにVさんに声を掛けられる。何度となく韓国岳朝駆けで偶然出会った事か。嬉しいなぁ。話をしつつ日の出を待つ。日が昇る前の僅かな時間の空のグラデーションが好き過ぎる。この景色を見るための朝駆けだと思う。

徐々に夜が明け始める。見事な日の出。思わず手を合わせた。

韓国岳

1月

1/11 晴れ /膳棚、大幡前山

寒波が来ると膳棚が気になる。どうやら結構凍結しているらしい。Yさん、霧島連山のレジェンドHさんと大幡沢登山口へ。皆思う事は一緒で、ぎゅうぎゅうの駐車場に何とか車を一台滑り込ませた。そこでYさんの友人と遭遇し、一緒に行く事に。

沢沿いを進むと雪が積もっていた。雪を噛み締めながら歩く。話は、近頃霧島連山で発生した遭難事故について。遭対協の一員でもあるHさんは出動していて、事故の経緯を話してくれた。遭難者はなぜ引き返さなかったのか。引き返せなかったのか。分からない。悔しい。本当に明日は我が身。気を引き締めて登る。

膳棚、大幡前山

沢に到着し、ここからは凍った沢を登る。至る所にアートな氷、氷柱が待ち構えていて、全く先に進めない。その日しか見られない姿形。少し進む度に、皆で歓声を上げては写真を撮るの繰り返し。やっと膳棚の最前列へ。圧倒的な景色にしばし無言。すると、巨大な氷柱が落ち、大きな音を立てては砕け散る。ふと我に返る。恐怖を感じつつも、この氷を持ち帰ってウイスキー飲みたいなぁ、と強く思った。来年はクーラーボックス的なものを持ってこなきゃ。

膳棚、大幡前山

1月

1/26 晴れ /磯間岳

春のような陽気。いつものYさんと登山口へ。向かう途中の道の駅、物産館が楽しみで寄りがち。

久しぶりな磯間岳。低山だけれど、アスレチック感満載で好きな山。序盤からぐんぐん岩場を登り、振り返れば遠くに海が見えて気持ちが良い。岩場の尾根を岩に捕まりながら進む。楽しいっ。樹林帯の何でもないところで立ち止まり話しこむ。と、人の気配を感じ振り返る。近づいてきたので挨拶をしようとしたら、先日膳棚で偶然会ったYさんの友人だった!お互いびっくり。そこからは一緒に歩く。あっという間に山頂へ続くハイライトの岩場へ。きっちりと注意を払いながら山頂着。山頂から先に進んで岩場の先端へ。お気に入りの場所。ここからの景色も最高。のんびりお昼ご飯を食べて下山。

磯間岳

この日は前から行きたかったカフェを目指す。時間的にギリギリ間に合いそう。なんとか滑り込みスイーツを堪能。身に沁みる美味しさ。また行こう。

2月

2/24 晴れ.強風 /烏帽子岳

寒波も来た事だし、と当日行き先を決める。それが出来るのはいつものYさんとだから。助かるわ〜。

10時すぎに合流してからお昼ご飯の相談。登山口近いところにハンバーグの美味しいお店があるって事ですぐに決まった。美味しくて一瞬で完食。心もお腹も一杯になったところで山へ向かう。

民家の脇を歩いて登山道へ。少しだけ高度を上げると雪がうっすらと。期待もしていなかったので思わず声を上げる。どんどん登ると、雪の積もった石段の先の鳥居が神々しく光っていた。山頂の神社に参拝し、サクッと下山。

烏帽子岳

3月は何処を歩こう。

テキスト・写真/may

プロフィール

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may あっという間に山の虜。気付けばほぼ毎週末山にいるような。ホームマウンテンは霧島連山。屋久島は通い続けて13回。九州脊梁好き。時々鉱物活動。鹿児島在住。
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