Web Magazine for Kyushu Hikers Community
夏休みはあっという間に過ぎ去ったというのに、僕は夏休みの自由研究の宿題を終えられずにいる。
子供の頃から、壮大なプランを立てたはいいが、計画通りには進まず、最後は大幅に簡略化されたものとしてなんとか収めるというのは大人になってからも変わっていない。
今年の僕の自由研究は、納屋づくりである。
テレマークスキー仲間の友人に紹介してもらった農家さんから分けていただき、そこにこれまたテレマークスキー繋がりの大工さんを親方に、一緒に大きめの小屋くらいの家を建てたというのが去年の夏のこと。
冬の北海道での暮らしでは、九州では自分で所有することのなかった、除雪に関する機械や道具をたくさん必要とする。家から公道へ道を作るための大型の除雪機、家のまわりの雪を飛ばすための小型の除雪機、通称「ママさんダンプ」と呼ばれる手押しの除雪道具の大小、雪を押してよけるためのプッシャー、屋根につく雪庇を切り落とすための道具、各種雪用のショベル、エトセトラ、エトセトラ。ざっと羅列したが、もっとほかにもあるはずだ。
こうしたモノを収めるための納屋が必要だと、ひと冬過ごして痛感し、「今年の夏は納屋を建てるぞ!」と意気込んだわけである。しかも、一人で。
昨年の家づくりでお世話になった親方に、作り方のポイントや材料の割り出しを教えてもらい、足りない道具や足場を貸してもらったりしてもらったあと、作業するのは一人だ。
どうしても一人ではできずに梁をかけるのに親方の手を借りたのと、地面を砕石でならすタイミングで大阪から弟が来たので手伝ってもらったり、木材に防腐剤を妻に塗ってもらったり、屋根の板金をプロの職人さんにやってもらったりした以外は、すべて一人でやった。やったというか、やっている。
ああでもない、こうでもない、またやらかした、などなど、一人の作業は思うようには進まない。
そういうわけで、夏休みの自由研究はもうしばらく続きそうだ。
納屋とはいえ、雪と風に耐えられるものにしないといけないので、大幅な簡略化ということで終わらせることは避けたい。
季節の移り変わりを足元の草花に感じながら、もうしばらく、山にも行かず、海にも行かず、毎日コツコツと自由研究に取り組むことにしよう。
テキスト・写真/豊嶋秀樹