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Happy Hikers BAR Vol.10

date/2018_01_13 sat

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2018年1回目のハッピーハイカーズバーは、大河ドラマ「西郷どん」でも熱い、鹿児島での開催でした。

1月13日、この日の前日は九州に大寒波が到来しており、南国とはいえなかなかの寒さ。
そのおかげもあり、雪化粧をした桜島がドーンと出迎えてくれました。

今回は鹿児島中央駅からほど近い、レシフェさんで開催。 パリ・ロンドン発のブランドを中心とした洋服や、ハンドメイド家具が揃うセレクトショップとレストランが一体となった、とても面白い建物です。
レシフェのプロデュースをしているリチャード・ペドリンハムさんの絶品フードと、スタッフの皆さんの優しい雰囲気が相まってなんとも心地よい空間!

今回のゲストスピーカーは、鹿児島県山岳連盟副会長を務める南竹成己さん、そして「季刊 のぼろ」の編集をしている米村奈穂さんです。

南竹さんは国立大隅青少年自然の家の補助員としても活動されており、昨年には文部科学大臣より社会教育功労者表彰も受けられたそう。
南竹さんには「高隈山セブンピークスの名前の秘密~鹿児島弁?~」と題して、現在住んでいるという鹿児島県大隅半島の山々の名前の由来についてお話して頂きました。

大隅半島には高隈山地という連山があり、それぞれの山の名前が鹿児島の方言や特産物から付けられているというのです。
諸説あるようですが、スズ竹を鹿児島では「ガラ」と呼ぶことから、たくさん「ガラ」が生えている山ということで「大篦柄岳(オオノガラ)岳」や、隅(方言で「スマ」)にあるから妻岳など・・・。

その中でも一番印象的だったのが鹿児島でくねくねしていることを「よんごひんご」と言うそうで、よんごひんごしている山→よんご山→よこ岳(横岳)という話。
よんごひんご?なんだか呪文のような・・・鹿児島の方言はとても独特で面白いですね。

普段自分たちの身近な山でも、意外と名前の由来って知らないことが多かったり。
こうやって知ることによって、もっと身近に愛着をもって地元の山を感じることができますね。

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そしてもう一人は、九州でもおなじみの山岳雑誌「季刊 のぼろ」の編集を務めている米村奈穂さん。
以前は鹿児島のアウトドアショップに勤めていたそうで、鹿児島はとても思い入れがある場所ということでした。
米村さんには「九州で山の雑誌を作るということ」と題して、「季刊 のぼろ」の製作秘話や熱い思いをお話しして頂きました。

毎回、難航するという表紙写真の選定や、博多駅でザックを背負っている人へのインタビュー、脊振山系全山縦走の記録など、読者も気になるあんなことこんなことを実際に体当たりで取材するのぼろ編集部。
「季刊 のぼろ」が、くじゅうで取材をさせてもらったご夫婦の引き出物になったというエピソードも。

くじゅうのすがもり小屋が営業している時代の写真や、登山者であふれるその当時の豊後中村駅の写真など、新聞社だから残る貴重な記録も紹介されました。

昔の人たちが大きなザックを背負って電車から降りる姿を見ていると、時代や道具が変わっても山に登る前のワクワクとした気持ちは変わらないんだろうなぁと不思議な気持ちになりました。

「東京発信の本ではできない、ここでしかできないこと」
「有名な登山家ではなく、自分達が気になる人、山で出会った人を紹介する」
ということを大切にして毎号つくり上げている雑誌は、九州に密着した内容で毎号本当に魅力的です。
それも、読者を含め「季刊 のぼろ」を作っているみなさんの地元の山への愛がなせる業なのかもしれませんね。
トークも大いに盛り上がり、米村さんはトーク時間20分のところを、なんと50分もお話してくれました!ありがとうございます!

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そして最後に、今やどこの書店でも完売していてなかなか手に入らない、幻となった「季刊 のぼろ 創刊号」をバーの参加者へのプレゼントとして持ってきてくださり、じゃんけん大会で締めくくりました。

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今回の鹿児島開催は予想をはるかに超える大盛況で、様々な人の笑顔で賑わう会場を見渡すと、鹿児島で開催してよかったなぁと心からうれしく感じました。 これからもっといろんな土地でいろんな人たちと楽しさを共有したいものです。

それではまた次回のハッピーハイカーズバーにてお会いしましょう!

テキスト・写真/松岡朱香

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