Echoes

連載買うなら登れ!

ハイク初心者に贈る、はちゃめちゃ山&散財記録。
買うなら登れ、まずは減価償却!

2コロナをこえて、山こえて。

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本当に、申し訳ございませんでした!

第一声はコレに決めていた。コロナとか、コロナとか、コロナとか……山に行ける状態ではなかったけれど、理由は何にせよ、更新が滞ってしまったことはいけないこと。本当に、申し訳ございませんでした!
実はこの前に「冬山チャレンジ&やっぱり散財」という幻の記事がはさまっている。ざっくり言うと、冬山仕様ということで、アイゼンだとか、グローブだとか、防寒着だとか……さらに出費がドン! 第一回目の¥125,850に冬山グッズ¥77,150が加わり、最終合計金額が¥203,000になっていることを最初にお断りしておきたい。

image 冬山ガジェットを追加。まさかの登山靴からの買い換え。久々に引っ張り出したところソールが抜けた。

季節は冬から春、そして夏へ。

昨年の秋に新調したキャンプグッズは冬をこえ、春をこえ、そして夏に突入。コロナ自粛で外出できなかったにせよ、Myグッズたちよ、許しておくれ。
とはいえ、明けない夜はない。沈黙の期間をへて、8月中旬、ついにテン泊デビューの日がやって来た。目指すは、九州テン泊の聖地、くじゅう・坊ガツルだ。コロナ感染拡大予防に注意を払いつつ(消毒持参、共有スペースでのマスク着用、ソーシャルディスタンスなど)、少人数での開催となった。
雨雲の隙間を縫うように、長者原より登山開始。連日の悪天候と令和2年7月豪雨の被害により悪路が続く。話に聞いていたとおり、法華院山荘のロッジが流されるなど、想像を超える荒廃ぶりに自然の脅威を感じずにはいられない。最新情報はサイトでチェックしつつ、安全なルートで挑むべし。

くじゅうファンクラブ

image 倒木、流れ込み、崖崩れ……復興(回復)を願うばかり。

止まらない、妄想キャンプ散財。

今回の装備はコチラ。テントやシュラフなど大物はそのままだが、地味に増えているのが調理器具。PRIMUSのバーナー&クッカーもほぼ新品にもかかわらず、コロナ自粛も相まってネットサーフィンに精を出す日々。「やっぱ、メスティン飯でしょ」など妄想キャンプで物欲倍増。外出せずとも購入できる世の中って、ああ、恐ろしい。そのほかにも「干物を焼いたらいいかも」とミニロースター、切れ味がいいナイフが欲しい、あ、メルカリにあったな……など、ちまちまと、確実に道具は増えていった。

image 今回もいらんヤツ(猫)が入り込んでいるけれど。トレイルグッズもあり荷物多め。約8kgの荷物(食料含まず)。

テン泊の聖地・坊ガツルを貸し切り!

夏のハイシーズンにも関わらず、人少なっ! あの悪天候で登ってくる人は少ないだろうと予測はしたものの、ここまでとは……。ということは、この雄大すぎる空間をほぼほぼ独占状態。なんと贅沢なことよ!
友人たちと合流し、まずはテントの設営だ。練習がてら自宅で張ってみたものの、見事なまでに忘れている。簡単で有名なNEMOにもかかわらず悪戦苦闘……。しかし、私には頼もしい仲間がいる。山友Iさんに、習うというより、やってもらう。パパパパっと寝床が完成。あぁ、この閉塞感がたまらない。

image この日は私たちのグループのほか、3テントのみ。こんなに人がいない坊ガツルは初めて。

持つべき者は、できる友。

未使用のメスティンほかたくさんの調理器具を携え、山飯づくりスタート! と、友人Hさんより「あがったばーい」と、揚げたての唐揚げをホイと渡される。その後もアヒージョ、鶏刺し、ズリピーなどなど、居酒屋なみのメニューがズラリ。Hさんいわく、「40kgぐらい担いできた」とのこと。ということで、お腹がパンパンになるまで、ご相伴にあずかってしまった。で、私の山飯デビューは、「きしめんにレトルトカレーを入れて煮込んだだけ」、「パンにハムを重ねて積み上げただけ」など、料理とはいえない〝〜だけ〟なものばかりだった。

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image 食材の準備(あらかじめ切ってパック)や調理用ギアなど、とても勉強になる。きしめん+カレーは……想像通りの味。

なぜ、人は山へと向かうのか。

友人たちのおかげで、すばらしいテン泊デビューとなった。風が強くてほとんど眠れなかったり、いらない荷物(食材)が多くて友人に持ってもらったり、反省点も多かったが、やはり実践にまさるものはなし。友人らの装備を見たり、使わせてもらったり、すべてが次回の参考になる。そして、もちろん散財へとつながるわけだが……(既にいくつか真似して購入済)。

厚い雲の隙間から見え隠れする星空、太陽とともに浮かび上がる稜線、草木を揺らしながら抜けていく風、まだ誰も起きてこない坊ガツルの真ん中で、深く、ゆっくりと深呼吸してみる。

なぜ、人は山へと向かうのか。
ほんの少しだけど、分かったような気がした。

image 人間なんて、本当にちっぽけ。圧倒的な存在に包まれる心地よさったらない。

<買ったもの>
MAGIC MOUNTAIN/トレイルチェアー(¥4,257)
mont-bell/チタンスプーン&フォークセット(¥1,886)
WHOLE EARTH/スウィンキングペンダントライト(¥2,189)
Trangia/メスティンTR-210(¥1,600)
UNIFLAME/ミニロースター(¥1,900)
CRKT/ピーラー(¥2,500)※メルカリで購入
合計金額・・・¥14,332
総合計金額・・・¥217,332 ※2020/9現在。あくまで目安金額です

<キャンプ目的で登った山>
0_油山 ※キャンプ場まで(福岡)ノーカウント
1_くじゅう(大分) ※1月はじめ
2_くじゅう(大分) ※8月中旬

<本日のコスト> ※合計金額÷登山回数として換算
登山1回あたり・・・・¥108,666

◆ 独り言:10万円給付金瞬殺! ※上記、ウエア代含まず

テキスト・写真/古川カナエ

プロフィール

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古川カナエ 2009年、乳がんが発覚。「このままヘタってなるものか」と景気づけに富士山に挑戦。そのまま登山にハマるかと思いきや、勢いあまってランニング&トレイル方面へ。買い物大好きインドア派、果たして素敵ハイカーへと登りつめることができるのか!? ハイク初心者に贈る、はちゃめちゃ山&散財記録。
フリーライターたまにアクセサリー作家。お酒と猫とカレーが好き。

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