One Day

Day 1120220512 / 霧

image 名前が気になって立ち寄った室蘭にある地球岬。陸と海の寒暖差のせいかあたり一面は濃い霧に覆われ幻想的な景色となっていた

北海道で冬を過ごすライフスタイルはもう10年以上も続いている。
お正月気分が落ち着く頃、小さな引っ越しくらいの荷物を積んだジムニーで福岡を出発し、気になるところに立ち寄ったり、本州の友人たちと合流してスキーをしたりしながら、ちょうど山の雪が良い具合に整う頃にニセコに到着する。
春になり、ゴールデンウィークの前後には九州へ帰る南下の旅の準備をはじめるのだが、その前に1週間から10日間程度の北海道旅行に出かけるのがここ数年続いている。

今年は、昨年に続いて根室を中心に道東を巡った。
キーワードに、「シマフクロウ」「池澤夏樹『静かな大地』」「アイヌ」「バードウォッチング」を据え、グーグルマップに旅の候補地のポイントを打って、車中泊のための道具をジムニーに積むと出発だ。
移動距離は1日200kmを超えないように、予定は1日に一つか二つ、あとはバードウォッチングを楽しんでいるともう充分だ。

ジムニーで夫婦二人で車中泊の旅!?と、僕たちの旅のスタイルにまわりは目を丸くするけれど、そこは手慣れたもので実はなんの苦労もない。実際のところ、ジムニーといえども2人用テントなんかよりもずっと広いし、車内が完全にフラットになるように、コンパネを切り出してフィットするシステムを自作してからは、車内での調理もまったく問題ない。(換気はしっかりしましょう)

10日間でちょうど2,000kmの北の大地を横断する気ままな春の旅は、もう完全に1年のルーティンとして組み込まれている。

テキスト・写真/豊嶋秀樹

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